現在、任教授の開発している「中国人観光者にむける日本観光情報の質問回答システム」が従来のシステムの質を向上して,今回の研究開発にも一部流用できると考える。ベクトル空間モデル拡張手法が日本語の質問文の類似度計算に流用できると考える。さらに,日本で最初の国際電話用音声認識システムの開発者の黒岩助教授により開発されたノイズ解消アプローチが今回の研究開発のインターフェースに活かされると考える。
質問応答とは,自然言語で書かれた質問に対して,組織化されていないテキスト集合から適した答えを探し出す技術である。Q&A技術に関しては,多くの研究が行なわれており,情報抽出,情報検索,自動要約,対話インタフェースなどの自然言語処理の各研究分野とも関連する技術である。我々は,自然言語特徴情報とベクトル空間モデルに基づく質問応答手法を提案した。システムの構成は図7に示すように,六つの部分からなる。ユーザインターフェースはユーザ(使用者)が自然な言葉で入力可能なシステムとの対話のインターフェースである。
図4 質問応答システムの構成
本研究開発では,解答はグラフィカルユーザインターフェース(GUI)で示される他に,音声でも答えられる。将来的に携帯電話やPDAにも拡張する予定である。図5はイメージ図であり,図6は対応するサイトを再現できる機能である。
図5 質問回答のイメージ
図6 詳しく知りたいサイトの再現
A-1 Laboratory
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