情報通信技術の分野は猛烈なスピードで進化し続けているが、インターネット等を通じて大量の情報が溢れており、目まぐるしく変化する状況に対応して素早い意思決定を行うためには、大量の情報の中から情報を的確に取捨選択することが必須である。一方、爆発的に増大している外国語情報を如何に的確に把握し、母国語に訳すかも強く期待されている。現在、日本企業が多く中国に進出しており、中国語の情報から重要な情報のみを選択し、日本語に翻訳することの重要性が益々高まっている。
本研究の目的は、研究代表者等がこれまでに受けた研究費(「統計的情報と構造的特徴の双方を融合した自動要約」、「慣用表現自動翻訳」、「スーパー関数に基づく機械翻訳」等)の成果として開発された技術、従来の研究で蓄積した日本語・中国語言語資源(対訳コーパス及び解析ツール)を活かし、日本人向けの高度中国語情報の集成・要約・翻訳・活用支援システムを研究開発することにある。
具体的には以下の項目を研究開発する。
(1) 主要な中国語の情報WEBから巡回で関連情報を抽出すること。
(2) 領域や問題別に抽出された情報の要約を生成すること。
(3) トピックや要約の中国語情報を日本語に自動翻訳すること。
(4) 日本語による質問に対し、中国語情報の内容を検索し、検索結果を日本語で答えること。
(5)
情報爆発時代における情報活用について、世の中の人々に有用性が享受される応用システムの開発、即ち日本人向け中国語情報の収集・要約・翻訳及び活用に役に立つプロトタイプシステムを構築すること。
研究開発の内容を図1に示す。
図1中国語情報の集成・要約・翻訳・活用総合システムの概要図
A-1 Laboratory
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